斉藤真起
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2019/5/10-5/20  香川県・綾川町
雨さえ明るい。
その上風も吹くから、私の欠片はそこいら中のつぶと一緒くたになる。
東と南の窓と西の扉から海が見える部屋に住み、
夕刻、オオカミの末裔たちが集まってくる学校で働いている。

気の遠くなるような反復。
カラスの羽のように濡れた瞳。
時々いじわるを言い時々笑みを隠す唇。
走る君の背中越しの海の色。

私は一緒くたになって無数のつぶになろうとしている。
絶望がどんなに巨大でも希望は無数にあるように。

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©2018 Maki Saito
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